てげてげてげてげ
ふう、なんとかブラックホールから逃げられてニハ王国までこれたぞ。
やっぱりここは暗いな。
えーっとクサナギはどこにいるんだ? クサナギー、どこだー?
探しながら送られてきたメッセージを読むか。
うーん、なんて書いてあるんだ、これ。 暗いと良く見えないんだよ。
あのぼんやりと光ってるアレ! もっと明るく光ってくれよ!
-こんにちは、カーゴ! いつも楽しく読ませてもらってます。 最近暑いね! 魔界を飛び回っているけど、カーゴは海に泳ぎに行ったりしないの?
海には中々いけないけど、川に泳ぎにいったりするぞ!
冷蔵庫の外は暑いからな。 泳いでいなきゃ、火傷しそうだ!
-最近、覗こうとしたり、服を脱がせようとしたりと、はしたない行為が多いと思います。BSの時は、良い子のアプリだから云々と言っていたのに、一体どうしちゃったんですか?
だって・・・メッセージが送られて来たら答えたいんだ。
最近はメッセージが少なくて、しょーたweには「あのコーナー、そろそろ閉鎖しよう」って言われたから、ちょっとでも人気が出るように頑張ってるんだぞ!
だいたい、ずっと新作が出ていないのが悪いんだ!
新作が出ればこのコーナーも大人気になること間違いなしなのに・・・。
????「はて、状態にヒカリクイが入ってくるとは。 衛兵は一体何をしているのか」
ん?
あ、カナヅキだ!
カナヅキ「言葉をしゃべるヒカリクイとは。 これは珍しい」
カナヅキ「生け捕りにしてぼうや様へ献上しよう」
生け捕り!? 待て!
オレはヒカリクイじゃないぞ!
カナヅキ「では何だと申すか?」
オレは島ペンギン! WEAKENDの大人気マスコットだ!
カナヅキ「聞いたこともないな。 しかし、それはなおさら珍しい」
カナヅキ「籠の中に入れて、国の宝としよう」
え、・・・ええええ!?
待て! こら! 離せえええ!
カナヅキ「大人しくしなさい、雷撃」
うぎゃああああ!
・・・電気がビリビリ来た・・・。
カナヅキ:なに、ちょっとしびれるだけの魔法。
カナヅキ:元気にしゃべる様子をぼうや様にお見せしなければならないからな。
お、オレは見せ物じゃねえぞ!
こら! 出せ! この籠から出せ! こんのおお! てい!
(げし)
ちくしょう! 開かない!
カナヅキ「よろしい。 これだけしゃべればぼうや様も喜んでくださるに違いない」
カナヅキ「クガミ王の体調も思わしくなく、慣れない王務を代行されていては気の落ち着く暇もない」
カナヅキ「このような珍しい生き物を見ることで、ぼうや様が少しでも安らいでくだされば」
おい、そのぼうや様っていうのはクサナギの事だよな?
カナヅキ「なんと無礼な! ぼうや様を呼び捨てにするなど・・・!」
カナヅキ「今一度、言い直せ」
だって、クサナギはクサナギだし。
カナヅキ「水射」
うぎゃあああ!
こら、顔、・・・! いきなり顔に水をかけるな!
冷たくて気持ちいいけど、急にかけられると息が・・・!
カナヅキ「反省したか。 反省をしたら、言い直せ」
クサナギ様って言えばいいのか?
なんであんな子供っぽい奴に様とか付けないといけないんだ。
カナヅキ「砂波」
ごぶ! ぶぶぶ!
砂! 砂をかけるな! 籠の中だと逃げ場がないじゃないか! ぶぶぶ!
やめ! ぶぶぶ! わかった! わかったから!
カナヅキ「ぼうや様のいやしになればと連れていくのだ」
カナヅキ「くれぐれも気分を害するような発言はしてくれるな」
わかったよ。
まあ、クサナギのところに連れていってくれるなら、そこに行くまでの間にカナヅキにもし色々話を聞いておくか。
えーっと、どの質問からいこうかな。
-既婚ですか? 家族はいらっしゃいますか?
カナヅキ「妻と娘がいたが、今は独り身」
カナヅキ「なに、きっと、ぼうや様の世話だけを考えられるようにと、アマテラス様が試練をくださったのだよ」
-?アマテラス?という人物について少し話していましたが、実在の人物なのでしょうか?国全体を一人で照らすなんてにわかには信じがたいです。
カナヅキ「アマテラス様には色々な言い伝えがある」
カナヅキ「この暗い世界にニハ王国を作った人だ。 または強力な魔法でニハ王国中を照らした人だ。 はたまた、カミヒカリの元となる装置を発明した人だ」
カナヅキ「しかし、いずれにしてもニハ王国で崇められる存在であることには間違いない」
公式ページにはヒカリ一族の祖先って書いてあるぞ。
カナヅキ「そう。 ヒカリ一族にはアマテラス様の血が流れている。 だからこそ国中を照らすカミヒカリを稼働させることができる」
なんか、あれ動かすの大変らしいぞ。
前にミズキとかヒノモトのところにインタビューしに行った時に、大変そうだったぞ。
カナヅキ「そう。 大変な仕事だ」
カナヅキ「同時に尊い役目でもある」
カナヅキ「誰かがやらなければいけなく、そしてヒカリ一族にしかできないことなんだ」
-長く王族に仕えていると思いますが、ここにきて急にカミヒカリ常時稼働化を訴え始めたのは何故ですか? それがニハ王国の為になると思っていたなら、もっと昔から実行していればよかったのではないですか?
カナヅキ「出来るものならば、ずっと昔からやっていた」
何かが理由で出来なかったってことか?
カナヅキ「常時稼働の声はずいぶんと昔からあった。 国が豊かになるのは目に見えているから当然の流れ」
カナヅキ「しかし、2つの障害があった」
カミヒカリがヒカリクイにかじられるってことか?
カナヅキ「それも少しはあるが、1つは技術的な問題」
カナヅキ「昔は発光の効率が悪かった。 ヒカリ一族がどれだけ頑張ろうとも常時稼働させることなど不可能というくらいに」
じゃあ、今は頑張れば常時稼働できるくらいになったってことか?
カナヅキ「そう。 少しずつだが、確実に発光の効率は良くなってきている。 今ならば常時稼働も十分に可能」
なんだ、常時稼働できるのか。
じゃあすればいいじゃないか。 そうしたらずっと明るいんだろ?
カナヅキ「2つ目の障害はヒカリ一族の抵抗じゃ」
ヒカリ一族が常時稼働したくないって言ってるってことか?
カナヅキ「これもずっと前からのこと」
カナヅキ「発光の効率が良くなっているのだから稼働時間は伸ばせるはずなのに、少しでも楽をしようと、あの手、この手を使って抵抗をしてくる」
なんだ、ヒカリ一族が悪いんじゃないか!
ん・・・? でもミズキたちも大変そうだったし・・・。
カナヅキ「しかし、クガミ国王はその抵抗を振り切って常時稼働を決断してくださった」
カナヅキ「ニハ王国は、これから素晴らしい国になる」
そのクガミってやつが立派でも、後を継ぐのがあんな子供っぽい王じゃなぁ。
カナヅキ「尖風」
うぎゃ!
-側近なのに使える攻撃技が基本魔法ばかりですが、もっと強い技は使えないのでしょうか?
カナヅキ「竜巻」
うぎゃあああ! 籠の中でぐるぐる回るーーー!
カナヅキ「ぼうや様の部屋についた。 いいか、くれぐれも無礼のないように」
ふぁ・・・ふぁい。
カナヅキ「ぼうや様。 ぼうや様。 カナヅキです」
クサナギ「なんだ? 入れ」
次回はヒカリクイとクサナギへの質問をお待ちしています。