2011/5/10
前回からの続き
ヴェダ「ヨーイフさんはこっちですぜ、先輩!早く早く!」
だから先輩じゃねえって!
だいたいお前走りすぎ!追いつけねえよ!
ヴェダ「どんな質問するんでやすか?恋愛歴?」
そんなもん聞くかあああ!
お前、どれだけはしゃいんでるんだよ!
ヴェダ「それは、だってねえ。
あのヨーイフさんとおしゃべりできる機会なんて下級の私には全くと言っていいほどないし」
質問は送られてきたメールの中から選ぶんだよ
例えば
― カーゴへ。またあの芸術性溢れる絵を描いてください(笑)
なんだこれ
ヴェダ「そういうお手紙が送られてくるんだ」
いや、ヨーイフへの質問が送られてきてるはずなんだけど
ヴェダ「その芸術性溢れる絵、私も見てみたい」
か、描かないぞ!
絶対バカにされるし!
ヴェダ「バカにしないよ。人を見くびらないでよ」
ほ、ほんとだな?
じゃあ、読者からせっかくこうやってリクエストが来たんだし、今回インタビューに行くヨーイフを描いてみるか
よいしょ、っと、よいしょ
ほれ、描けたぞ!
ヴェダ「どれどれ・・・ってあっははははっはははは!」
お、お前笑いすぎ!
ヴェダ「あっははははは!お腹いたああい!はははっははは!これすごすぎっす、先輩!」
先輩じゃねええ!
バカにしないって言っただろ!
ヴェダ「あははっはは。いや、ごめ。あんまりにも面白くって」
・・・もう、絶対かかねえ
ヴェダ「他にも質問来てるの?どれどれ、お姉さんに見せてみなさい」
―ヨーイフさんの歳を教えて下さい!
ヴェダ「たしか37歳(人間換算カーゴ)だったはず。ん?40歳(人間換算カーゴ)だったっけ?」
どっちだよ
お前が言ってる数字的にはちょっとした差でも人間換算したら30代後半か40代ってなるから、大きく印象が変わるんだ。はっきりしてくれ
ヴェダ「まあ、だいたいそのくらいってことで」
てかわからないのに勝手に答えるな!
ただでさえヨーイフへの質問少ないのに、本人への質問なくす気か!
ヴェダ「どれどれ、他にはどんな質問があるの?」
―ヨーイフさんの神獣って狐の形ですか?
ヴェダ「狼だよ。神獣・叫刃絶刺―キョウジンゼッシ―」
人の話聞け!
本人に聞くから!お前答えたら意味ないだろ!
お前もう帰れ!
―・・・マジせつねえ
ヴェダ「おお、代弁してくれてありがと!」
なんだこいつら・・・
????「騒がしいな。神に何か用か?」
おお!ヨーイフ!
お前を探してたんだ!
ヴェダ「よよよよ、ヨーイフ様!」
ヨーイフ「この先は神の間だ。あまり大きな声で騒ぐな」
ヴェダ「は、はい!すみませんでしたあ!」
ヨーイフ「・・・お前は、うちの隊にいた、ヴェダか」
ヴェダ「はいいい!智天ヨーイフ様に覚えられているとは恐縮の極みでございまする!」
ヨーイフ「第1小隊はどうだ?もう、慣れたか?」
ヴェダ「はい!ゼノン隊長を始め、先輩方々が良くしてくださって、それはもう!お茶の間にいるかのようにくつろうでいます」
いや、職場でそれはくつろぎすぎだろ
ヨーイフ「それは良かった。それでそっちの妙な生き物は?」
おう!
お前にインタビューをしにきたんだ!
質問がたくさんあるから答えてくれ!
ヴェダ「なんでも天使の職場に見学に来たらしいのです」
ヨーイフ「今からちょうど休憩に入るところだ。歩きながらで良ければ話を聞こう」
話が早いな!
ヴェダ「私もついて行って良いですかい、先輩」
先輩じゃねえっての!
まあ、いいや、ついて来い
―その髪型のセットにどれくらい時間をかけてるのですか?
いきなりそんな質問かよ!
ヨーイフ「30分(人間換算カーゴ)ほどか」
30分!?
頑張りすぎ!しかもお前、年齢的にもおしゃれに必要以上に気を配る歳でもねえだろ!
ヨーイフ「身だしなみというものだ」
ヴェダ「そうそう、身だしなみってやつですよね」
―期待している後輩は誰ですか?
ヨーイフ「次の世代を担うのは、コルジャ、レアーノあたりだと思っている」
コルジャって物語的に地味な割りに、妙に持ち上がられるな
実際あいつ強いのかな
ヨーイフ「戦闘における能力ももちろん十分にあるが、それ以上に部下を引っ張る強い意志があいつにはある」
ふーん
単にあいつの世代に優秀な人がいないだけとかじゃ
ヨーイフ「そんなことはない。ロランバルトやラファ、少し下になるがクロネやレイシャと言った優秀な人材は他にもいる。その世代をコルジャやレアーノは引っ張っていってくれると期待している」
あれ、ミカとかルーシの名前が出てないぞ
ヴェダ「ルーシ達はコルジャさん達よりも下の世代っす」
ヨーイフ「俗に言う黄金世代だな」
じゃあその黄金世代の中では誰に期待してるんだ?
ヨーイフ「あの世代は皆優秀だ。ミカもラオンもウーリも、おそらく遠くない将来、小隊長を任されることになるだろう」
あれ、ルーシは?
ヨーイフ「ルーシは、小隊長の器ではない。能力的にはいまや天使の中でも指折りであることは認めるが」
強いけど隊長とかには向いてないってことか?
ヨーイフ「そうだな」
ヴェダ「なるほど」
―大天使大会でルーシに勝てると思いますか?
ヨーイフ「焦らずとも、準決勝で結果は出る」
自信は?
ヨーイフ「あいつを大天使にするわけにはいかない。負けるわけにはいかないだろう」
ヴェダ「智天ヨーイフ様がいじわるルーシごときに負けるわけないです!」
本人いないからって言いたい放題だな
ヴェダ「ヨーイフ様に勝つのはまだ早いって」
―そこにいるのはゴブリンではなくて、ペンギンという魔物です。空間を操り、天使たちにインタビュー(攻撃)を仕掛けています。退治してください。
待て、読者!
そうやって毎回毎回怖いメール送ってくるなああ!
ヨーイフ「安心しろ」
お!
さすが。読者の妙な言葉に惑わされないところはやっぱり智の天使だな!
ヨーイフ「忠告をされなくとも、こんな不思議な生き物を黙って城から逃がすわけがないだろう」
え・・・
ええええええ!?
ちょ、待て、気付けばここどこだ!?
ヴェダ「あら。ここは魔族を捕らえておく牢ですねえ」
牢!?
まて、まだインタビューし終わってないんだ!こんなところで捕まるわけにはいかねえ!
逃げろーーーー!
てげてげてげてげ
続く
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