いててて……。
ヒノモト「私の圧撃を受けてなお、起き上がるか。このヒカリクイはしぶとい」
ん、オレは何をしてたんだ?
ヒノモト「妙な鳴き声のヒカリクイだが、カミヒカリの被害を少しでも抑えるために退治しなければ」
ん? ヒノモト?
そうだ。 ヒノモトに質問をするところで吹き飛ばされたんだった。
ずいぶんと長いこと気を失っていたから忘れていた。
ヒノモト「圧撃で倒れないなら本気で行く。天照……!」
待てーー! ストップストップ!
気がついてすぐさま攻撃を受けるなんて無茶だから! ストップ!
オレはヒカリクイじゃない!
ヒノモト「ん? ヒカリクイが言葉を話している?」
だから、ヒカリクイじゃないんだって!
全く、ここの国のやつらはことごとくオレをヒカリクイと間違えるよな。
読者もこうやって言ってくれてる
−どう見てもカーゴはヒカリクイには見えませんよ。
そうだろ、そうだろ!
−むしろゴブリンでしょう!
余計! ひとこと余計だぞ! ゴブリンでもねええ!
とにかく、ヒカリクイとは似ても似つかないんだ。
どこをどうみたらヒカリクイに見えるんだ。 色も形も全く違うだろ!
(創作コンテスト2013:或音さん作品)
ヒノモト「ヒカリクイではないのか? じゃあカミヒカリを食べたりしないのか?」
食べねえ! オレの好物は海水ジュースだ!
全く、お前の勘違いのせいで痛い目にあったじゃないか。 心配をしてくれてるメッセージも届いてたんだぞ。
−カーゴくん、随分長い間現実世界との連絡が取れてませんが、無事ですか?
意識が戻ったから良かったものの、お前の攻撃の威力はなんなんだ!
ワシノコブシを受けた時だってオレは気を失わなかったんだぞ!
ヒノモト「まあそれは、本気で殴り掛かったからな」
しかもお前、さっきさらに強そうな技でオレを叩こうとしただろ! 天なんとかってやつ!
ヒノモト「天照撃か?」
そう、それだ!
全く、ネットバトルでは固さしか取り柄がないようなキャラのくせに怖い技使いやがって。
お前にこんな意見も来てるぞ。
−ネットバトルでも天照撃を使ってくれませんか? そうすればコスト1から脱却できると思いますよ
ヒノモト「熱湯バトル? なんだその熱そうな戦いは」
熱湯じゃなくてネットな!?
まあ、こっちの世界の話だからわからなくていいんだけど。
それより質問が結構来てたんだった。
ずいぶんと更新できていない間も「復活を信じて」と送って来てくれた人が結構いて、たくさん質問が溜まってるから、どんどん聞いていくぞ!
−カミヒカリを動かすには光源役何人分くらいの魔力が必要なのですか?
あんな大きな機械を動かすんだから2、3人じゃ動かせないよな。
ヒノモト「同時に50人の力が必要だ」
多いな!!
ヒノモト「みんなの疲労が溜まっている時には40人くらいで動かすこともあるが、その時は一人一人の負担が大きくなることになる」
大変だな……。
しかもあの機械に入っている間は休憩も水分補給もできないんだろ?
ヒノモト「そうだな。出力が一定以下になるとカミヒカリが落ちてしまうからな」
すごい大変そうだ……。
ヒカリ一族のやつらは良く逃げ出したりしないな。
ヒノモト「まあ、その通りだ」
ヒノモト「少しでもヒカリ一族の負担を軽減してあげなければ」
ヒノモト「姓を名乗ることを許されているとは言え、この環境はあまりにも過酷すぎる」
そういえば、姓を名乗れるのってここだと王族とヒカリ一族だけなんだよな?
名前についてはこんな質問があったんだけど。
−ヒノモトという名も、代々継いでいる名なのでしょうか? カミヒカリの管理をする一族だとか?
−ヒノモトはヒカリ一族ではないのですか?
ヒノモト「ヒカリ一族ではない。だから姓も名乗れない」
ヒノモト「ヒノモトの名は私の祖母の名を受け継いだものだ。私はほとんど覚えていないが、祖母はカミヒカリの管理人としてとても優秀だったと聞く」
ってことはお前の一族がずっとカミヒカリの管理をしているのか?
ヒノモト「いや、そうじゃない。 私の一つ前の管理人は血縁のものではないし、父は飲食店をやっている」
ヒノモト「私がカミヒカリの管理人になることが決まった時に祖母の名を受け継いだ」
ん? じゃあ元々は違う名前だったのか?
ヒノモト「そうだ」
なんて名前だったんだ?
ヒノモト「元々はコトコという名だった」
コトコ……。
なんかヒノモトって名前で慣れているせいか、すごく違和感がある。
ヒノモト「違和感があると言われても、私が名付けたわけではないから困るのだが」
−恋人はいらっしゃいますか?
ヒノモト「恋人……、結婚を予定している相手だな。 いない」
この仕事、忙しそうだもんな。
彼氏を作っている時間とか、あんまり取れなさそう。
ヒノモト「その通りだな。 今は国が動く時でもあるし、この仕事をきちんと頑張りたい」
ヒノモト「そういえばそろそろ戻らないとな。 ずいぶん話し込んでしまった」
え!? もう!?
まだ質問結構あるんだけど!
ヒノモト「いや、しかし、私も予定があるから話の相手ばかりしているわけには」
じゃあ、最後のもう一つだけ質問させてくれ!
ヒノモト「まあ質問一つだけなら」
えーっと、どれがいいかな!
ああ、質問が多過ぎて選んでいる時間がない! 適当に引いたやつにしよう!
えい、これだ!
-スリーサイズを教えてください
ヒノモト「……は?」
しまったこれじゃない! えっと、じゃあ、これだ!
-スリーサイズを……
ヒノモト「……」
これも違う!
-どうか、どうか、スリーサイズをお聞かせください!
ヒノモト「…………」
なんでこんなのしかないんだ!
-絶壁ってどういう意味ですか?
ヒノモト「なんだそれは」
知らん!
-実はサラシ巻いてたりしませんか? ヒカリクイの駆除などで動き回るために胸が大きくて邪魔だから……など妄想しているのですが。
読者あああ! 胸の話題から離れろおおお!
ヒノモト「まあ、サラシは巻いているが」
ヒノモト「もう、いいか?」
なんでこれだけたくさん質問が来ててまともな質問が少ないんだ……。
ヒノモト「じゃあ、ヒカリクイと間違えられて駆除されないように気を付けるんだよ」
おう!
って、ヒカリクイと全然違うから!
ふう。
ずいぶん長い事暗いところにいたから疲れてしまったな。
ニハ王国を出て別の場所に行ってみるか。
そうと決まれば早速移動だー!
てげてげてげてげ
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